Cloudbedsは日本の宿に向くか|料金の出し方・機能範囲・日本語の壁で判断する

Cloudbedsは日本の宿に向くか|料金の出し方・機能範囲・日本語の壁で判断する(イメージ写真)

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📝 この記事でわかること

  • Cloudbedsは4プラン(Flex/One/Experience/Enterprise)すべて要見積で、最下位のFlexにはチャネルマネージャーと予約エンジンが含まれない
  • 予約エンジン・チャネルマネージャー経由の予約には追加手数料がかからないと公式に明記されているが、日本語サポートの範囲は公開情報では確認できない
  • Mews・Little Hotelier・Hotelsmart・aiPassと料金の出し方・機能範囲を並べ、複数拠点か国内小規模かで向く宿が変わることがわかる

Cloudbedsの料金は、公式サイトを何度見ても出てこない

Cloudbedsの検討を始めて、最初に手が止まるのがここです。Flex、One、Experience、Enterprise——4つのプランが並んでいるのに、金額欄はすべて要見積。月いくらなのか、室数でどう変わるのか、公式には一切書かれていません。

公式が出しているのはプランの段階と、そこに何が含まれるかだけです。読者の立場からすると、予算稟議を通すまでに見積もりを取る手間が一段増えるのは事実です。

この記事では、Cloudbedsを検討中の宿、あるいはすでに入れたけれど使いこなせていない宿に向けて、判断材料を3つに絞ります。プランをどこから上げると何が増えるのか。手数料の考え方が自社のOTA比率と噛み合うか。そして日本語の壁を越えられるか。最後の1つで脱落する宿が、おそらく一番多い。

Flexから上げていくと、何が増えるのか

プラン構成は積み上げ式です。最下位のCloudbeds Flexは、PMSと決済、そして400以上の外部連携。ここには予約エンジンもチャネルマネージャーも含まれていません。

Oneに上げると、チャネルマネージャーと予約エンジンが加わります。つまり「一元管理と自社予約を回したい」という、多くの宿がPMSに最初に期待する機能は、最下位プランでは手に入らない。Experienceはさらにゲスト体験機能と評判管理が乗り、Enterpriseは個別見積です。

400以上という連携数に、自社が使っている国内の決済端末や会計ソフト、自動精算機が含まれているかは、公開情報からは読み取れません。見積もり段階で名指しで確認しておくべき項目です。

導入済みで「思っていた機能がない」と感じているなら、まず疑うのはプランの段です。

予約エンジンとチャネルマネージャーに追加手数料ゼロ、という一文

Cloudbedsが公式に明記しているのが「zero added commission on Booking Engine and Channel Manager reservations」——予約エンジンとチャネルマネージャー経由の予約に追加手数料をかけない、という記載です。

この一文の意味は、OTA比率を下げたい宿ほど大きくなります。自社サイト経由の予約が増えても、その分だけシステム側の従量課金が膨らむということがない。直販を伸ばす努力の果実が、そのまま手元に残る計算になります。逆に言えば、予約のほとんどをOTAに依存していて当面それを変える気がない宿にとっては、この特徴はさほど効きません。

自社の直販比率を先に確認してから、この点を評価してください。

英語で運用が回るか、という一番現実的な関門

サポートは24時間365日と公開されています。日本語の料金ページ(/ja/pricing/)はありますが、日本語サポートがどこまで対応するのかは、公開情報では確認できませんでした。

これが何を意味するか。深夜にオーバーブッキングが起きた時、英語で状況を説明し、返ってきた英語の手順を読んで操作する——それを現場のスタッフができるか、という話です。オーナーひとりが英語を読めても、フロントが回らなければ意味がない。

同じ海外勢のMewsも状況は近く、Essentials/Advanced/Enterpriseの3段構成でいずれも要見積、日本語サイトは存在しません。Essentialsの時点でPMS・予約エンジン・決済・8連携・SiteMinder製チャネルマネージャーが入り、決済を一体で扱いたい宿には筋が通った設計です。小規模向けのLittle HotelierはPMSとチャネルマネージャー、予約エンジンにモバイルアプリと無料トライアルを備えますが、公式の料金ページは確認できませんでした。第三者サイトに出ている金額はここでは採用しません。

国内勢を並べると景色が変わります。Hotelsmartはクラウド型PMSにセルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機、デジタルガイド、キャンセル料自動請求までを一体で持ち、24時間コールセンターがある。導入規模は全国4,500施設・75,000室以上と公開されています。料金は非公開で資料請求が必要です。aiPassは逆に金額を出しており、月額2.5万円から、初期費用は新規5万円・システム移行10万円。導入は50,000室以上、継続率99%以上。予算を先に固めたい宿には、この透明さがそのまま武器になります。

サービス料金の出し方機能範囲日本語サポート向く宿
Cloudbeds全プラン要問い合わせPMS・決済・400+連携/上位でCM・予約エンジン・評判管理範囲未確認(24/7サポートあり)多拠点・海外OTA中心
Mews全プラン要問い合わせPMS・予約エンジン・決済一体/上位でデジタルキー・Open API日本語サイトなし決済まで一体化したい宿
Little Hotelier要問い合わせ(公開料金なし)PMS・CM・予約エンジン・モバイルアプリ日本語サイトありB&B・ゲストハウス
Hotelsmart要問い合わせPMS・セルフチェックイン・自動精算機・予約エンジン・キャンセル料自動請求24時間コールセンターチェーン〜小規模・戸建て
aiPass月額2.5万円〜/初期5万円(移行10万円)クラウドPMS・スマートチェックイン・ゲストアプリ国内事業者費用を先に確定したい宿

で、結局どれか。複数拠点を持ち、海外OTA中心で、英語でのやりとりが社内で完結するならCloudbedsが素直に効きます。決済までシステム側に寄せて手離れさせたいならMews。深夜に日本語で電話が通じることが条件ならHotelsmart。稟議の都合で月額をいま確定させたいならaiPassです。10〜50室で英語運用の担い手がひとりしかいない場合、Cloudbedsは導入後に止まるリスクを抱え込むことになります。公開料金のあるPMS・サイトコントローラーを横並びで見た比較表も、予算から逆算するときの材料になります。

すでに入れていて、使えていない宿へ

「導入したが、結局Excelと併用している」。この状態を分解すると、行き着く先は次の3つです。

プランが下位で、そもそも機能がない

Flex契約のまま「チャネルマネージャーが使えない」と悩んでいるケースです。これは設定の問題ではなく契約の問題なので、画面をいくら触っても解決しません。

日本語の情報がなく、設定が途中で止まっている

初期設定の途中、料金プランの紐付けや税設定で手が止まる。英語ドキュメントを読み切る時間が取れないまま、旧来の運用が並走し続ける形です。

運用を見る人が決まっていない

誰の仕事でもないシステムは、誰も直しません。日次で在庫と料金を見る担当を1人決めるだけで、動き出す宿があります。清掃管理のアプリ導入でつまずく理由とほぼ同じ構図です。

3つのうちどれに当てはまるかで、打つ手はまったく変わる。プランの問題なら見積もり交渉、情報の問題なら代理店やパートナーの活用、人の問題なら社内の役割設計です。ツールを乗り換えても、3番目は解決しません。

まずは直近の請求書を開いて、契約しているプラン名を確認してください。使えていないと思っていた機能が、すでに料金に含まれているかもしれない——そこが分かれ道です。

📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

よくある質問

Q. 10室くらいの小さい宿でもCloudbedsって意味あります?

A. 英語運用の担当者が1人しかいないなら、正直おすすめしません。

Q. 一番安いFlexプランで契約したら、チャネルマネージャーって使えるんですか?

A. 使えません。Flexに含まれるのはPMSと決済、400以上の外部連携までで、チャネルマネージャーと予約エンジンはOneから追加される機能です。導入済みで機能が足りないと感じているなら、まず契約プランを確認してください。

Q. 予約エンジンとチャネルマネージャーを使うと、使った分だけ手数料が増えていきますか?

A. 公式には予約エンジン・チャネルマネージャー経由の予約に追加手数料はかからないと明記されています。ただし予約のほとんどをOTAに依存している宿では、この特徴の効果は薄くなります。

宿DX編集部

この記事を書いた人: 宿DX編集部

宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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