📝 この記事でわかること
- 宿泊施設向けのPMS・サイトコントローラー・予約エンジンを1枚の表に並べ、料金を公開している社と『要問い合わせ』の社を同じ画面で見比べられるようにした
- 公開料金があるのはBeds24、TL Lincoln、ねっぱん、aiPassの4社で、公開料金・対象規模・主な機能の列から予算感をつかめる
- Cloudbeds や Mews など料金非公開の社はプランの段階だけを公開し、金額は見積もりで出す。非公開=高いという意味ではない
この表は、宿泊施設向けのPMS・サイトコントローラー・予約エンジンを1枚に並べ、料金を公開している社と「要問い合わせ」の社を同じ画面で見比べられるようにしたものだ。列には種別、公開料金、対象規模、主な機能、公式の実績記載を置いた。まず目を引くのは、月額を数字で出している社が少ないという事実である。各社の公式サイトで具体的な金額を確認できたのは Beds24、TL Lincoln、ねっぱん、aiPass の4社。残りは Cloudbeds も Mews も TEMAIRAZU も Hotelsmart も、金額を公式サイトに載せていない。
だからといって「要問い合わせ」の社を候補から外す必要はない。料金を公開していない社は、プランの段階だけを公開して金額は見積もりで出す形をとっている。Cloudbeds は Flex・One・Experience・Enterprise の4段階、Mews は Essentials・Advanced・Enterprise の3段階を持ち、いずれも要見積もりで規模に合わせて組む。公開料金が無い=高い、ではない。同じ条件で複数社に見積もりを取れば、公開料金の社と横並びで判断できる。
逆に、公開料金がある社は最初の予算感をつかみやすい。ねっぱんは月額が5室以下6,600円・6室以上10,780円(税込・初期設定料なし)と室数で線が引かれ、TL Lincoln は導入費100,000円・月額30,000円〜で総客室数に応じて変動する。数字が出ている社は、検討の起点として使いやすい。
比較表(各社の公開情報のみ)
| 社名 | 種別 | 公開料金 | 対象規模 | 主な機能 | 公式の実績記載 |
|---|---|---|---|---|---|
| Beds24 | PMS/チャネルマネージャー | 基本 €15.50/月〜(賃貸ユニット数で従量) チャネル接続 €0.55/月/接続 追加ユーザー €2.00/月 SMS €0.10/通 プライベートラベル €19.00/月 | 民泊〜小規模 | 契約なし・最低期間なし・初期費用なし、無料トライアル(カード不要)、€50未満の支払いは手数料 | no contract, no minimum term, no set-up fees |
| Cloudbeds | PMS | Flex(PMS+決済+400+連携): 要見積 One(+チャネルマネージャー+予約エンジン): 要見積 Experience(+ゲスト体験+評判管理): 要見積 Enterprise: 個別見積 | 独立系〜グループ | 予約エンジン・チャネルマネージャーの追加手数料ゼロ、マルチプロパティ、24/7サポート | zero added commission on Booking Engine and Channel Manager reservations |
| Mews | PMS | Essentials(PMS+予約エンジン+決済+8連携+SiteMinder製CM): 要見積 Advanced(+デジタルキー等): 要見積 Enterprise(BI・Open API・1000+連携): 要見積 | 独立系〜グループ・ホステル・長期滞在 | 決済一体型、ゲストポータル、24/7チャット | ― |
| TEMAIRAZU | サイトコントローラー | 要問い合わせ(プラン名のみ公開: 手間いらず自動/.NET2/mini/手間なしNEXT/手間なしマーケティング) | ホテル・旅館〜民泊 | 在庫・料金・予約の一元管理、レベニューマネジメント、楽天/じゃらん/Booking.com/Expedia/Airbnb 等 | システム連携数300以上 |
| TL Lincoln | サイトコントローラー | フルサービス: 導入費100,000円/月額30,000円〜 旅行会社管理機能限定版: 導入費100,000円/月額15,000円〜 ネット販売管理機能限定版: 導入費100,000円/月額15,000円〜 | ホテル・温泉旅館(月額は総客室数で変動) | 旅行会社とネット販売の一元管理、PMS 2WAY連携、共通在庫、統計10種 | 導入施設数 約6,100件 月額利用料は総客室数に応じて異なります |
| aiPass | クラウドPMS+スマートチェックイン+ゲストアプリ | 月額費用2.5万円〜(室数・プラグインで変動) 初期費用 新規5万円/システム移行10万円 | ビジネス〜リゾート・旅館・アパートメント・グランピング・ホステル | クラウドPMS、セルフチェックイン、ゲスト専用アプリ | 導入 50,000室以上(2026年6月時点) 継続率99%以上 |
| ねっぱん | サイトコントローラー | 月額 5室以下 6,600円/6室以上 10,780円(税込・初期設定料なし) でんわ予約OP: 初期11,000円・月額1,100円(5室以下)/3,300円(6室以上) PMS連携OP: 1WAY 初期11,000円・月額1,100〜3,300円/2WAY 初期3,300円・月額6,600円 セルフチェックイン連携: 初期11,000円・月額3,300〜6,600円 RMS連携: 初期11,000円・月額6,600円 | 小〜中規模(5室以下/6室以上で料金区分) | 在庫・料金・予約管理、分析レポート、自動メール、一括登録 | 稼働実績9,000施設 業界シェアNo.1 |
| Hotelsmart | クラウド型PMS | 要問い合わせ(公開料金なし) | チェーンから小規模(戸建て含む)まで | クラウド型PMS、セルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機 | 全国4,500施設・75,000室以上の導入実績 |
| Little Hotelier | PMS | 公式の料金ページを確認できず | 小規模宿(B&B・ゲストハウス) | PMS+チャネルマネージャー+予約エンジン、SiteMinder連携、モバイルアプリ、無料トライアル | ― |
| SiteMinder | チャネルマネージャー | 公式の料金ページを確認できず | 中〜大規模 | チャネルマネージャー、予約エンジン、メタサーチ、Partner Program | ― |
| tripla | 予約エンジン | 要問い合わせ(公開料金なし) | ホテル・旅館 | ウィジェット/サブドメイン型予約エンジン、会員・ロイヤルティ、多言語4、メタサーチ連携(Google/TripAdvisor/4travel) | ― |
料金が無い社は公式に公開していないだけで、候補から外す理由にはならない。表の値は各社公式ページの記載を編集部が転記したもので、最新は各社で確認を。
で、結局どれか。1〜5室で先に費用を確定させたいなら、ねっぱん(月6,600円)か Beds24(€15.50/月〜)。旅行会社からの送客が売上の柱の旅館なら TL Lincoln。チェックインから精算までを一体で無人化したいなら Hotelsmart か aiPass(月2.5万円〜)に見積もりを取る。海外OTA中心で英語での導入相談に抵抗がなければ、Cloudbeds と Mews を候補に足す。ここまでで自宿の候補は2〜3社に絞れる。
表の読み方
対象規模の列を最初に見てほしい。Beds24 は民泊〜小規模、Little Hotelier は B&B・ゲストハウスといった小規模宿、SiteMinder は中〜大規模と、狙う層がはっきり分かれている。同じPMSでも設計思想が違うので、自宿の室数帯に合う社だけに絞ると表が一気に読みやすくなる。
料金の列は、月額だけでなく初期費用と課金単位を合わせて見る。Beds24 は基本€15.50/月〜に、チャネル接続€0.55/月・追加ユーザー€2.00/月・SMS€0.10/通が積み上がる従量型で、契約期間も最低期間も初期費用も無い。aiPass は月額2.5万円〜に加え、新規5万円・システム移行10万円の初期費用がかかる。月額の安さだけで並べると、初期費用や従量分を見落とす。
導入実績の列は各社が公式に出している数字をそのまま載せた。ねっぱん9,000施設、TL Lincoln 約6,100件、Hotelsmart 全国4,500施設・75,000室以上、aiPass 50,000室以上(2026年6月時点・継続率99%以上)。規模の目安にはなるが、数字の大小がそのまま自宿への適性を意味するわけではない点だけ付け足しておく。
主な機能と実績記載の列で、種別の違いが見えてくる。TEMAIRAZU はシステム連携数300以上を掲げるサイトコントローラー、Cloudbeds は400+連携を持つPMSで予約エンジンとチャネルマネージャーの追加手数料がゼロ、Mews は Enterprise で1000+連携と Open API を備える。PMSは館内業務の土台、サイトコントローラーはOTA在庫の一元管理、PMS一体型はその両方を一つにまとめた形――この三分類を頭に入れて列を追うと、機能の重なりと差が判別できる。
種別ごとに、まずどこを見るか
PMS
館内の予約・顧客・請求を回す土台がPMSだ。独立系からグループまで広くカバーするのは Cloudbeds と Mews。Cloudbeds は予約エンジンとチャネルマネージャーの予約に追加手数料がかからず、マルチプロパティと24/7サポートを持つ。Mews は決済一体型でゲストポータルを備え、ホステルや長期滞在にも対応する。どちらも料金は要見積もりなので、室数と欲しい連携を先に決めてから問い合わせるとよい。
小規模で公開料金から入りたいなら Beds24。民泊〜小規模向けで、契約なし・最低期間なし・初期費用なし、カード不要の無料トライアルまで用意されている。B&B・ゲストハウスなら Little Hotelier も選択肢に入るが、料金は公式ページを確認できなかった。
サイトコントローラー
楽天・じゃらん・Booking.com などOTAの在庫と料金をまとめて管理したいなら、この種別を見る。料金を公開しているのは TL Lincoln とねっぱんの2社。TL Lincoln はホテル・温泉旅館向けで、フルサービス月額30,000円〜、旅行会社/ネット販売の限定版は月額15,000円〜、PMSとの2WAY連携を持つ。ねっぱんは小〜中規模向けで室数課金がシンプル、稼働実績9,000施設を掲げる。
連携の広さで選ぶなら TEMAIRAZU。手間いらず自動から手間いらずmini、ブッキングエンジンの手間なしNEXTまで幅があり、システム連携数300以上とレベニューマネジメント機能を備える。料金は非公開なので、見積もりで公開料金の2社と並べて比べたい。
PMS一体型
フロント業務と無人化の設備を別々に契約せず、一つにまとめたいなら Hotelsmart が具体的だ。クラウド型PMSに、セルフチェックイン・自社予約エンジン・自動精算機・デジタルガイド・キャンセル料自動請求が一体で載り、24時間コールセンターと Airbnb 連携を持つ。導入実績は全国4,500施設・75,000室以上。料金は要問い合わせで、資料請求から入る形になる。
PMSに無人化機能を寄せた設計としては aiPass もある。クラウドPMSにセルフチェックインとゲスト専用アプリを組み合わせ、月額2.5万円〜と初期費用(新規5万円/移行10万円)が公開されている。フロント要員が薄い宿ほど、この一体型の列を先に見ておく価値がある。
次に読む記事
ホテル・旅館向けPMS比較――10〜50室でPMSを選ぶ人へ。料金を公開している社と非公開の社を分けて読める。
サイトコントローラー比較――じゃらん・楽天を一括管理したい人、公開料金の2社とPMS一体型を天秤にかけたい人向け。
セルフチェックインの導入費用比較――人手が薄く、無人化の初期費用から検討を始めたい宿の担当者に。
Cloudbedsのレビュー――小規模宿でCloudbedsを具体的に検討している人が、使い方まで踏み込んで読む記事。
民泊PMSおすすめ比較――個人オーナーや小規模・グランピングで、まず何を入れるか決めたい人向け。
動くなら、この表で室数帯の合う社を2〜3社に絞り、公開料金の社と要問い合わせの社を1社ずつは含めて資料請求し、見積もりを横に並べる。
📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)
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よくある質問
Q. うちは10室くらいの小さい旅館なんだけど、この表のどこを見ればいい?
A. まず対象規模の列を見る。Beds24は民泊〜小規模、ねっぱんは5室以下6,600円/6室以上10,780円と室数で線引きされているので、自宿の室数帯に合う社から検討するとよい。
Q. 料金が『要問い合わせ』の会社って、高いから隠してるの?
A. 非公開だからといって候補から外す理由にはならない。
Q. PMSとサイトコントローラー、結局うちはどっちを見ればいいの?
A. 館内の予約・顧客・請求まで一元管理したいならPMS、楽天やじゃらんなどOTAの在庫・料金だけまとめたいならサイトコントローラーを見る。両方を一つにしたいならHotelsmartやaiPassのようなPMS一体型が候補になる。
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