カテゴリー: 業務効率化ツール比較

会計・勤怠・清掃など、宿泊施設の業務別に公開料金で比較したツール記事

  • 宿泊DXの業務別導入ガイド|チェックイン・予約・会計・勤怠・清掃・料金、どこから手を付けるか

    📝 この記事でわかること

    • 宿泊DXをチェックイン・予約・会計・勤怠・清掃・料金設定の6業務に割り戻し、業務ごとに「先に読む記事」と「公式サイトで最初に確認する項目」を並べた入口記事
    • 公開料金がある会社(KING OF TIME、HRMOS勤怠、Staysee等)と、要問い合わせの会社(Hotelsmart、tripla、Cloudbeds、Mews、Little Hotelier等)を分け、公開されている側から先に見る進め方を提案
    • PMS一体型(Hotelsmartなど)で機能をまとめて揃えるか、業務ごとに専用ツールを足すか、その分かれ目は料金非公開の機能をどこまで問い合わせで詰められるか

    DXという言葉で予算の話が始まると、たいてい手が止まります。フロントの無人化なのか、予約の直販なのか、経理の締めなのか。全部が同じ棚に放り込まれているせいで、どこから触ればいいのかが見えなくなる。

    この記事がやるのは、それを業務の単位に割り戻すことだけです。チェックイン、予約、会計、勤怠、清掃、料金設定の6つに分け、それぞれに「先に読む記事」と「公式サイトで最初に確認する項目」を並べました。個別の比較や試算は子記事の側に置いてあります。ここは入口の整理です。

    順番の決め方は2つあります。1つは、人手が一番足りない業務から手を付ける。もう1つは、料金が公開されている道具から当たる。後者は差がはっきりしていて、KING OF TIMEは1人あたり月額300円・初期費用0円、HRMOS勤怠は登録30名以下が無料、Stayseeはライトが月額980円(税込)と、公式に数字が出ています。対してHotelsmart、tripla、Cloudbeds、Mews、Little Hotelierは料金が非公開で、要問い合わせ。公開されている側から先に見れば、問い合わせの返事を待たずに判断材料が積み上がります。

    業務別の案内表(台帳の公開情報のみ)

    業務先に読む記事台帳で関わるサービス(公開料金の有無)PMSに含まれる機能か
    チェックイン・無人化セルフチェックインの導入費用|公開料金で比べられる社と、人手が薄い宿が先に見るべき点Hotelsmart(要問い合わせ)
    aiPass(公開料金あり)
    ねっぱん(公開料金あり)
    あり: Hotelsmart・aiPass・Staysee
    予約(直販・予約エンジン)自社予約エンジン比較|OTA手数料を減らしたい宿が、料金の出し方と手数料の考え方で選ぶtripla(要問い合わせ)
    Hotelsmart(要問い合わせ)
    Cloudbeds(公開料金あり)
    TEMAIRAZU(公開料金あり)
    あり: Hotelsmart・Cloudbeds・Little Hotelier
    会計・経理宿泊業の会計ソフト比較|freee・マネーフォワードの公開料金と、PMSと会計をつなぐ現実的な線freee会計(公開料金あり)
    マネーフォワード クラウド会計(公開料金あり)
    ねっぱん(公開料金あり)
    Hotelsmart(要問い合わせ)
    台帳のPMSに記載なし
    勤怠・シフトホテル・旅館の勤怠管理システム比較|ジョブカン・KING OF TIME・HRMOSを公開料金と現場の条件で並べるジョブカン勤怠管理(公開料金あり)
    KING OF TIME(公開料金あり)
    HRMOS勤怠(公開料金あり)
    台帳のPMSに記載なし
    客室清掃ホテル客室清掃の管理アプリ比較|清掃専用(HOT/TEL C)とPMS一体型(Staysee・aiPass・Hotelsmart)の分かれ目HOT/TEL C(公開料金あり)
    Staysee(公開料金あり)
    aiPass(公開料金あり)
    Hotelsmart(要問い合わせ)
    あり: Hotelsmart・aiPass・Staysee
    料金設定(ダイナミックプライシング)ダイナミックプライシングは宿にどう効くか|仕組みと、料金を自動で動かす道具の入り口あり: Mews

    「公開料金あり」は各社公式ページに金額の記載がある社、「要問い合わせ」は公式に金額が無い社。表の内容は編集部が公式ページを転記したもので、最新は各社で確認を。

    業務ごとに、公式で先に見る項目

    チェックインと無人化

    aiPassは月額2.5万円〜で、室数とプラグインで金額が変わります。初期費用は新規5万円、システム移行10万円。公式には導入50,000室以上(2026年6月時点)、継続率99%以上と記載があります。Hotelsmartはセルフチェックインに加えて自動精算機まで機能一覧に並びますが、料金は非公開で資料請求扱いです。

    サイトコントローラー側から寄せる道もあります。ねっぱんはセルフチェックイン連携をオプションとして持ち、初期11,000円・月額3,300〜6,600円。本体は5室以下6,600円/6室以上10,780円(税込・初期設定料なし)という室数区分なので、まず自館がどちらに入るかを数えるところから始まります。

    公式で先に見るのは「料金の単位」。室数なのか、プラグイン単位なのか、オプションの積み上げなのかで、同じ月額でも意味が変わります。セルフチェックインの導入費用を公開料金で比べた記事で、出ている数字と出ていない数字の線引きを先に確認してください。

    予約と直販

    triplaの予約エンジンはウィジェット型とサブドメイン型があり、会員・ロイヤルティ機能、多言語4、34通貨決済、メタサーチ連携(Google/TripAdvisor/4travel)、ダイナミックパッケージ、ベストレート自動化を備えます。料金は非公開。導入施設数も公式トップには載っていません。Cloudbedsは予約エンジンとチャネルマネージャー経由の予約に追加手数料をかけないと明記していて、プランはFlex/One/Experience/Enterpriseの4段、いずれも要見積です。

    TEMAIRAZUは手間なしNEXTがブッキングエンジンにあたり、システム連携数300以上を掲げています。Hotelsmartは自社予約エンジンを持ちつつ、手間いらず・TL-リンカーン・ねっぱん!・Beds24とサイトコントローラー連携をとる構成。つまり「予約エンジンを足す」のか「PMS側の機能を使う」のかで、見る公式ページ自体が変わります。

    確認すべき項目は手数料の取り方です。月額固定だけなのか、予約金額に対する従量が乗るのか。Cloudbedsのように手数料ゼロを明記する会もあれば、料金ページ自体が非公開の会もある。自社予約エンジンの比較記事で、料金の出し方の違いから押さえるのが早い。

    会計と経理

    freee会計はひとり法人2,980円/月(年払い時)、スターター5,480円、スタンダード8,980円、アドバンス39,780円。部門別損益はスタンダード以上で部門数は無制限です。経費精算などに限った一般従業員相当の招待は0円・上限なし。30日間無料が付きます。マネーフォワード クラウド会計はひとり法人2,480円/月(年払い、一括29,760円/年)、スモールビジネス4,480円、ビジネス6,480円で利用人数は無制限(4名以上は従量課金)、表示は税抜です。

    宿の場合、会計ソフト単体より「予約と売上のデータをどこから渡すか」が詰まりどころになります。Hotelsmartは売上管理機能・自動料金科目ブレイク機能・分析レポート帳票出力を持ち、ねっぱんはPMS連携をオプション化して1WAY 初期11,000円・月額1,100〜3,300円、2WAY 初期3,300円・月額6,600円という値付け。入力元と出力先を先に決めてください。

    公式で見るのは人数のカウント方法です。freeeはメンバー枠と0円招待の線引き、マネーフォワードは利用人数の上限と従量の境目。なお、宿泊業向けテンプレートの有無やPMSとの直接API連携は台帳側で未確認なので、公式の連携アプリ一覧で自分の目で確かめる必要があります。会計ソフトとPMS連携を扱った記事はその順序でまとめています。

    勤怠とシフト

    ジョブカン勤怠管理は出勤管理・シフト管理・休暇申請・工数管理の4プラン制で、1ユーザーあたり1プラン200円、2プラン300円、3プラン400円、4プラン500円(月額・税抜)。最低料金は2,000円/月です。KING OF TIMEは全機能込みで1人300円、初期費用0円、30日間無料体験。HRMOS勤怠は登録人数30名以下が完全無料で、31名以上は1人100円(税抜)〜という構えです。

    同じ「1人いくら」でも、誰を数えるかが違います。ジョブカンは管理者が課金対象外、休職者は課金、退職処理済みは対象外。HRMOSは在籍者数ではなく登録人数が基準で、従業員31名以上でも登録が30名以下なら無料。まず公式の料金ページで課金対象者の定義を読むこと。これだけで見積もりの桁が変わります。

    宿泊業で効いてくる変形労働時間制の設定可否は台帳では未確認です。ここは公式に直接聞く項目として残してあります。ホテル・旅館の勤怠/シフト管理システムの比較記事に3社の公開料金を並べました。

    客室清掃

    HOT/TEL Cは初期49,800円・月額5,980円(20IDまで、税別)から始まり、50IDまで初期99,800円・月額13,000円、100IDまで初期150,000円・月額22,000円。スマホやタブレットで清掃ステータスを更新し、優先清掃客室の表示、メモ・忘れ物登録、PMS連携での客室ステータス自動変更に対応します。PMSを使わずAIカメラでステータスを変える運用も用意されています。

    PMS側に清掃機能が入っている選択肢もあります。aiPassは清掃スタッフがタブレットやスマホでチェックアウト・外出状況をリアルタイムに確認でき、Stayseeはアプリで清掃状況を把握する機能を持ち、月額980円/3,980円/9,980円(税込)、初期費用は自社設定なら0円。設定作業員を呼ぶ場合は22万円(税込)+交通費+宿泊費です。

    公式で確かめる項目は課金単位。HOT/TEL Cの「ID」がスタッフ数なのか端末数なのかは公開情報から読み取れません。Stayseeも清掃機能がどのプランから使えるかは要確認です。清掃専用ツールとPMS一体型を並べた記事で、どちらの型が自館の人数に合うかを見てください。

    料金設定

    この業務だけは、台帳に公開料金を出している専用ツールがありません。MewsはRate managementをPMSと統合する形で持ち、RMS連携は40以上で接続料なし。ただしEssentials/Advanced/Enterpriseとも要見積で、日本語サイトはなし(/jaは404)。TEMAIRAZUはレベニューマネジメントを機能として挙げ、システム連携数300以上を掲げています。

    だから「公開料金で絞る」という進め方が効きません。先に読むべきは仕組みのほうです。公式で見る項目としては連携先を1つ。自館が今使っているPMSやサイトコントローラーが対象に入っているか、接続に別料金がかかるか。ダイナミックプライシングが宿にどう効くかを整理した記事から入るのが順当です。

    PMSで一体化するか、業務ごとに道具を足すか

    一体型の輪郭が分かりやすいのがHotelsmartです。クラウド型PMSに、セルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機、デジタルガイド、キャンセル料自動請求、清掃管理機能、自動部屋割り、売上管理、食事管理、法人団体管理が並び、24時間コールセンターが付きます。連携先も公開されていて、サイトコントローラーは手間いらず・TL-リンカーン・ねっぱん!・Beds24、スマートロックはRemoteLOCK・KEYVOX・EPIC・美和ロックなど、PMS側はNEHOPSとOPERA。公式には全国4,500施設・75,000室以上の導入実績と記載があります。料金は非公開、連携OTA数も公開されていません。清掃管理機能も機能一覧に名前はあるものの、詳細仕様は非公開です。

    一体型は他にもあります。aiPassは月額2.5万円〜でセルフチェックイン・清掃管理・サイトコントローラー2way連携・客室自動アサインを含み、Stayseeは980円からのプランでPMSと清掃・セルフチェックインを扱う。CloudbedsとLittle HotelierはPMSにチャネルマネージャーと予約エンジンを束ねる構成、Mewsは決済一体型に料金管理を載せています。一方で、台帳のPMSの機能一覧に勤怠と会計は現れません。そこは専用ツールを足す前提になります。

    選び方の分かれ目は、機能の多さではなく「名前だけ載っている機能の中身を、どこまで問い合わせで詰められるか」。一体型は料金非公開が多く、専用ツールは公開料金が多い。両者を同じ画面で見比べられるように、PMSとサイトコントローラーの比較表に料金の公開状況と連携先をまとめてあります。

    最初の一手は単純です。人手が一番足りない業務を1つだけ決めて、その業務の記事を読む。道具を選ぶのはその次。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. うちみたいな人手不足の宿でも、DXってどこから手を付ければいいの?

    A. 人手が一番足りない業務を1つ決めて、まずその業務の記事を読む。道具選びはその次、というのが本文の勧め方。

    Q. Hotelsmartの月額、結局いくらなの?

    A. 非公開。要問い合わせ。

    Q. 勤怠システムって従業員31人以上だと結局有料になるんでしょ?

    A. HRMOS勤怠は登録人数が基準。従業員31名以上でも、登録が30名以下なら無料のまま。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

    運営者情報お問い合わせ

  • ホテル客室清掃の管理アプリ比較|清掃専用(HOT/TEL C)とPMS一体型(Staysee・aiPass・Hotelsmart)の分かれ目

    ホテル客室清掃の管理アプリ比較|清掃専用(HOT/TEL C)とPMS一体型(Staysee・aiPass・Hotelsmart)の分かれ目

    📝 この記事でわかること

    • 清掃専用アプリを足すべきか、PMSごと一体型に替えるべきかの分かれ目が分かる
    • HOT/TEL C・Staysee・aiPass・Hotelsmartの料金体系と課金単位の違いが分かる
    • 清掃側がチェックアウトを知る手段はPMS連携かAIカメラしかないという構造が分かる

    20室でも150室でも、客室清掃の管理でつまずく場所はだいたい同じところです。誰かがフロントに戻ってくるまで、どの部屋が空いたのか清掃側には分からない。

    先に結論を書きます。今のPMSを替えるつもりがないなら清掃専用アプリを足す、PMSごと入れ替えるかこれから初めて入れるなら清掃状況まで含んだ一体型にする。分かれ目はこの一点で、機能の細かい差はその後ろに来ます。

    紙とトランシーバーで回している宿で、止まっている場所

    起点はチェックアウトの検知です。精算が済んだ部屋の情報がフロントの手元にしか存在せず、清掃スタッフは廊下を歩きながらドアの様子や札で判断している。早発ちの部屋ほど、本来なら清掃に回せたはずの時間を捨てることになります。

    次に優先順位。アーリーチェックインの客、連泊で午前中に外出した部屋、備品交換が入る部屋——順番を組み替えたい理由は毎日発生します。トランシーバーで「305を先に」と流しても、館内のどこにいるかで聞こえ方が変わる。聞き逃した一件が、夕方のチェックイン待ちに化けます。

    忘れ物の連絡も構造は同じです。清掃中に見つけた物を、誰が、どこに、いつ記録したか。紙の清掃表に書いて夕方まとめて提出する運用だと、客から電話が入った時点で紙はまだ現場にある。

    そして完了報告。全室の進捗を把握しているのが清掃責任者の頭の中だけ、という宿は珍しくありません。その人が休んだ日にフロントが「あと何室ですか」と聞いて回る光景、見覚えがあるはずです。

    アプリに求めるものは、突き詰めると三つ

    機能表を端から眺める前に、削れない条件を決めておきます。

    • 客室ステータスの共有:清掃中・清掃済・点検済が、フロントと清掃で同じ画面に出る
    • 優先順位の指示:先に入ってほしい部屋を、口頭以外の手段で渡せる
    • PMS連携:チェックアウトや在室の状況が、予約システム側から流れてくる

    軽視されるのは三つ目です。前の二つだけなら、無料のチャットツールと共有スプレッドシートでも形にはなる。ただしそれは「誰かが手で入力し続ける前提」の仕組みで、入力が途切れた瞬間に紙の運用へ戻ります。

    清掃専用を足すか、PMSごと入れ替えるか

    清掃のために作られている HOT/TEL C

    HOT/TEL Cは、スマホやタブレットから客室清掃ステータスを更新し、優先清掃客室を表示し、メモや忘れ物を登録する。PMS連携で客室ステータスを自動変更する経路と、PMSを使わずAIカメラでステータスを変更する経路の二本立てになっています。

    料金は20IDまでが初期49,800円・月額5,980円、50IDまでが初期99,800円・月額13,000円、100IDまでが初期150,000円・月額22,000円(いずれも税別)。効いてくるのは、課金単位が室数ではなくIDである点です。150室あっても清掃に入る人数が20人なら最小の価格帯に収まり、逆に30室でも派遣スタッフが入れ替わる現場ならID数が費用を左右する。ただしIDがスタッフ数を指すのか端末数を指すのかは公式に明記がないため、見積りの前に必ず潰しておいてください。

    複数施設の管理に対応し、清掃員派遣会社での利用も想定されています。自館の社員だけでなく、委託先のスタッフにも同じ画面を配れるということ。委託先への支払いを清掃区分ごとに計算する話は民泊のクリーニング費用を自動計算できる管理システム比較で別に整理しました。無料トライアルがあります。

    客室状況がPMSの中に最初からある三社

    Stayseeは月額ライト980円、スタンダード3,980円、アドバンス9,980円(税込)。室数・レストラン座席数・宴会場・会議室数による追加料金がないため、20室でも80室でも月額が動きません。初期費用は自社で設定すれば0円、設定作業員を呼ぶと22万円(税込)に交通費と宿泊費が乗る——初期費用が「自分で設定するかどうか」だけで決まる構造です。清掃状況はアプリからリアルタイムに把握できる一方、どのプランから清掃機能が使えるかは公開情報だけでは確定しません。スタンダードには1ヶ月の無料トライアルが付きます。

    aiPassは月額2.5万円〜(室数とプラグインで変動)、初期費用は新規5万円・システム移行10万円。移行が新規の倍という値付けは、既存PMSからの乗り換え作業を有償で引き受ける前提を示しています。クラウドPMSにセルフチェックインとゲスト専用アプリが載り、公式が掲げる導入実績は50,000室以上(2026年6月時点)、継続率99%以上。

    Hotelsmartは料金非公開で、入口は資料請求と問い合わせになります。クラウド型PMSを軸に、セルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機、デジタルガイド、キャンセル料自動請求、24時間コールセンター、Airbnb連携が同じ基盤に載っている。全国4,500施設・75,000室以上という導入実績は、戸建て一棟の運用からチェーン規模まで同じ仕組みが回ってきたという意味です。公式の機能一覧には「清掃管理機能」と書かれていますが、詳細仕様は公開されていません。ここで見るべきなのは、チェックイン・精算・客室の状況が別々のシステムに散らないという構造のほうです。フロントを無人にしたまま客室ステータスを追う運用は、鍵の扱いとセットで設計することになります(ホテル向けスマートロック導入の記事)。

    サービス初期費用月額課金単位PMS連携
    HOT/TEL C清掃専用49,800円/99,800円/150,000円(税別)5,980円/13,000円/22,000円(税別)ID(20/50/100)PMS連携で客室ステータス自動変更(連携PMS一覧は非公開)。PMS非使用時はAIカメラ
    StayseePMS一体型0円(自社設定)/設定作業員派遣は22万円+交通費・宿泊費(税込)980円/3,980円/9,980円(税込)施設(室数等による追加なし)自社PMSに内包
    aiPassPMS一体型新規5万円/移行10万円2.5万円〜室数・プラグイン自社PMSに内包
    HotelsmartPMS一体型要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ自社PMSに内包

    で、結局どれか。今のPMSを替えないなら、HOT/TEL CがそのPMSと連携できるかを先に確認する。ここが通れば、追加の支出はID単位の月額だけで済みます。PMSごと入れ替える、あるいは初めて入れるなら清掃を含む一体型が筋で、室数が少なくランニングを抑えたいならStaysee、フロント無人化まで視野に入るならaiPass、自動精算機まで含めるならHotelsmartに問い合わせて見積りを取る。4社のうち料金を公開しているのは3社なので、Hotelsmartだけは金額を並べる前に話を聞く段取りが要ります。PMSそのものの比較は宿泊施設向けPMS・サイトコントローラー比較表に寄せました。

    「無料」で探しているなら、入口は二つ

    清掃管理アプリを無料で使いたい、という検索は多い。正直に書くと、宿泊施設向けの今回比べた4社に無料版はありません。現実的な入口は二つです。HOT/TEL CとStaysee(スタンダード1ヶ月)の無料トライアルで実際の館内を回してみるか、月額980円のStayseeライトから始めるか。980円という金額は、費用対効果を会議で議論するより先に試したほうが早い水準です。

    無料のチャットツールで代用する道も残っています。ただし何度でも同じ話で、チェックアウトの情報は誰かが手で打ち込むしかない。

    チェックアウトを清掃側が知る手段は、PMS連携かAIカメラしかない

    客室のステータスは、フロントの操作か、予約システムの中でしか変わりません。清掃アプリ単体は「清掃が始まった」「終わった」を記録できても、「客が出た」を自力では知れない。だから清掃専用アプリを選ぶときの最初の質問は、機能ではなく「うちのPMSと繋がりますか」になります。

    HOT/TEL Cの連携PMS一覧は公式に見当たらないため、ここは問い合わせでしか潰せません。繋がらないときの代替として用意されているのがAIカメラによるステータス変更で、連携の可否に賭けずに導入できる逃げ道になっている。一体型の3社は、そもそもこの質問が発生しない側に立っています。清掃の情報が予約と同じ器の中にあるので、連携の成否を心配する相手が消える。その代わり、PMSの乗り換えという重い判断がセットで付いてきます。

    明日1日でいい。チェックアウトから清掃開始までの時間を、客室ごとに手で記録してください。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. うちは今のPMSを変えたくないんだけど、清掃アプリだけ足せますか?

    A. 足せます。HOT/TEL CはPMS連携で客室ステータスを自動反映できますが、連携できるPMSの一覧は非公開なので、契約前に自館のPMS名を出して確認してください。

    Q. 無料で使える清掃管理アプリってないの?

    A. 今回比べた4社に無料版はありません。

    Q. 10室くらいの小さい旅館でもStayseeって入れる意味あります?

    A. あります。Stayseeライトは室数による追加料金がなく月980円(税込)から始められるので、20室でも80室でも月額は変わりません。ただしどのプランから清掃機能が使えるかは公開情報だけでは分かりません。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

    運営者情報お問い合わせ

  • 宿泊業の会計ソフト比較|freee・マネーフォワードの公開料金と、PMSと会計をつなぐ現実的な線

    宿泊業の会計ソフト比較|freee・マネーフォワードの公開料金と、PMSと会計をつなぐ現実的な線

    📝 この記事でわかること

    • freeeとマネーフォワードの最安プラン差は年間6,000円程度で、料金だけでは決め手にならない
    • 会計ソフトを選ぶ基準は明細取り込み・仕訳の人数・経費精算の3点で、売上の取り込みはPMSやサイトコントローラー側で決まる
    • ねっぱんのPMS連携オプションやHotelsmartのような一体型PMSも、転記作業をなくす選択肢になる

    OTAの入金額と、売上台帳の数字が合わない

    宿泊業の経理で最初につまずくのは、たいてい同じ場所です。予約サイト経由の売上を台帳に立てたのに、実際に振り込まれる金額はそれより少ない。手数料が差し引かれているからで、しかも差し引かれるタイミングと金額の締め方はOTAごとに違う。現地で現金をもらった分、事前カード決済で先に決済された分、キャンセル料だけを請求した分が同じ月に混ざる。前受金の扱いも絡む。

    この状態で会計ソフトを選ぶとき、判断を「どのソフトが宿泊業に強いか」で考えると迷子になります。宿泊業向けの会計ソフトというカテゴリは実質的に存在しないからです。会計ソフトに求めるべきは、銀行とカードの明細をどれだけ手を触れずに取り込めるか、仕訳を誰が何人で触るか、経費精算を従業員にやらせるか、この3点に絞られる。売上データそのものをどう流し込むかは、会計ソフトではなくPMSやサイトコントローラー側で決まります。

    そこを分けて考えると、選択肢は一気に減ります。

    公開料金を並べると、入口の差は年間1万円未満

    法人向けクラウド会計の代表的な2つであるfreee会計マネーフォワード クラウド会計は、どちらも料金表をサイトに出しています。まずそこを直接比べます。

    freee会計のひとり法人プランは年払いで2,980円/月、月払いだと3,980円/月。メンバーは1人で、追加は最大2人まで1人あたり1,000円/月です。スターターは年払い5,480円/月(月払い7,280円/月)でメンバー3人、スタンダードは年払い8,980円/月(月払い11,980円/月)で同じくメンバー3人。さらに上にアドバンス(年払い39,780円/月)とエンタープライズ(要問い合わせ)が続きます。ここで効いてくるのが、経理や経営者相当ではない一般従業員の招待が0円・上限なしという設計で、経費精算や請求書など一部機能だけを使わせるなら人数が増えても月額が動かない。フロント10人に交通費と立替金を自分で入力させたい宿にとっては、この0円枠があるかどうかで運用設計が変わります。ただし経費精算機能そのものは従量課金で、スターター/スタンダードでは1人あたり300円/月がかかる点は見落としやすい。

    マネーフォワード クラウド会計は、ひとり法人が年払い2,480円/月(一括29,760円/年)、月払い3,980円/月で利用1名まで。スモールビジネスが年払い4,480円/月(一括53,760円/年)で3名まで、ビジネスが年払い6,480円/月(一括77,760円/年)で利用人数無制限(4名以上は従量課金)です。表示はすべて税抜。人数無制限のプランが6,480円/月から始まるのは、支配人・経理・オーナー・税理士と4アカウント必要になりがちな中小の宿には素直に効きます。なお4名以上の従量単価は公開されていないので、実際の総額は見積もりを取らないと出ません。マネーフォワードの料金はキャンペーン表示で変動することがあるため、契約前に公式サイトで最新の金額を確認してください。

    年払いの最安同士を比べると差は月500円、年間6,000円。この差だけで決める理由にはなりません。

    サービス最安プランの月額(年払い/月払い)利用人数経費精算PMS連携の入口
    マネーフォワード クラウド会計2,480円/3,980円(税抜)1名(ビジネスは無制限、4名以上は従量)MFクラウドシリーズ連携連携PMSは未確認(公式で要確認)
    freee会計2,980円/3,980円1名(追加最大2人・1,000円/月)スターター/スタンダードは1人300円/月、アドバンス以上は650円/月PMS直接API連携の有無は要確認
    ねっぱん6,600円(5室以下)/10,780円(6室以上)・税込PMS連携OP 1WAY 初期11,000円・月額1,100〜3,300円/2WAY 初期3,300円・月額6,600円
    Hotelsmart要問い合わせPMS一体型(自動精算機・キャンセル料自動請求)

    で、結局どれか

    経営者が1人で記帳まで抱えているなら、freeeでもマネーフォワードでもひとり法人プランで足ります。年間3万円前後の固定費で、銀行とカードの明細が自動で入ってくる状態になる。

    経理担当が別にいて、従業員に経費精算を自分で入力させたいならfreeeのスターター。一般従業員の招待が0円という一点が、パート中心の現場では効きます。館が複数ある、あるいはアカウントが4つ以上必要ならマネーフォワードのビジネス。人数無制限の枠に早く入ったほうが、後から人を足すときに悩まなくて済みます。部門別に損益を見たい——館別・棟別に採算を出したい場合は、freeeだとスタンダード以上が条件で、部門数は無制限です。

    そしてPMSからの売上取り込みは、会計ソフト側の機能では決まりません。サイトコントローラーやPMS側が何とつながるかで決まる。会計ソフトを比較する前に、いま使っているPMSの連携先一覧を開いてください。

    売上を会計に渡す手前で、データが揃っているか

    サイトコントローラー側の連携にはきちんと値札がついています。楽天トラベルサービスのねっぱんは月額が5室以下6,600円、6室以上10,780円(税込・初期設定料なし)。ここにPMS連携オプションを足すと、1WAYが初期11,000円・月額1,100〜3,300円、2WAYが初期3,300円・月額6,600円です。1WAYと2WAYで月額が倍以上違うのは、在庫や予約情報を一方向に流すだけか、双方向で同期するかの差で、後者は初期費用のほうがむしろ安い。公式には稼働実績9,000施設、業界シェアNo.1と記載があります。

    この設定をしないまま会計ソフトだけ導入すると、結局は予約管理画面からCSVを落として手で整える作業が残ります。転記が残っているうちは、どのクラウド会計を選んでも月末の作業量はさほど変わらない。現に使っているサイトコントローラーとPMSの組み合わせでどこまで自動化できるかは、PMS・サイトコントローラーの公開料金比較で各社の連携範囲を確認しておくと早いです。

    PMS一体型だと、現地決済の記録も同じ場所に残る

    もうひとつの線が、PMS側で売上データの発生源をまとめてしまうやり方です。Hotelsmartはクラウド型PMSにセルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機、デジタルガイド、キャンセル料自動請求までを持つ構成で、全国4,500施設・75,000室以上の導入実績が公式に記載されています。料金は非公開で、資料請求から。

    経理視点で意味があるのは自動精算機とキャンセル料自動請求の2つ。現地決済が機械を通ると、いくらを現金で受け取り、いくらをカードで処理したかの記録が最初から残ります。手書きの日報を経理が読み解く工程が消える。キャンセル料も、請求するかどうかを現場判断に任せている宿ほど計上漏れが起きやすい部分で、自動請求なら発生と請求がセットで記録される。24時間コールセンターとAirbnb連携もあるので、民泊や無人運営の物件を抱えている場合は入口として見る価値があります。連携OTA数は公開されていません。

    まず1か月分を突き合わせる

    会計ソフトの比較表を眺めている時間より、手を動かしたほうが答えが出ます。今月のOTA入金明細と自分の売上台帳を1か月分だけ並べて、金額が合わない原因を3つ書き出してください。手数料の控除タイミングなのか、現地決済の記録漏れなのか、前受金の計上月なのか。その3つが分かれば、月2,480円のソフトで足りるのか、連携オプションに月6,600円払うべきなのかは自然に決まります。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. 従業員に経費精算を自分で入力させたいんだけど、そのためだけに人数分の料金がかかるの?

    A. freeeなら一般従業員の招待自体は0円・上限なしです。ただし経費精算機能そのものはスターター/スタンダードで1人あたり300円/月(アドバンス以上は650円/月)かかるので、そこは別枠として見ておいてください。

    Q. 会計ソフトを変えれば、OTAの入金額と台帳のズレは直る?

    A. 直りません。原因の多くは手数料の控除タイミングや現地決済の記録の側にあり、会計ソフトを替えるだけでは解決しません。

    Q. サイトコントローラーの連携って、部屋数でそんなに費用変わるの?

    A. ねっぱんの月額は5室以下6,600円、6室以上10,780円(税込)で切り替わります。PMS連携オプションはこれとは別に、1WAYが初期11,000円・月額1,100〜3,300円、2WAYが初期3,300円・月額6,600円です。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • ホテル・旅館の勤怠管理システム比較|ジョブカン・KING OF TIME・HRMOSを公開料金と現場の条件で並べる

    ホテル・旅館の勤怠管理システム比較|ジョブカン・KING OF TIME・HRMOSを公開料金と現場の条件で並べる

    📝 この記事でわかること

    • 宿泊業の勤怠選びは「打刻方法」「シフト作成」「料金の単位」の3点で比較すると判断できる
    • ジョブカンは機能追加で単価が上がる積み上げ制、KING OF TIMEは全機能一律300円、HRMOS勤怠は登録30名以下なら無料
    • 打刻ポイントの配置と登録対象者の整理をシステム選定より先に済ませておく必要がある

    早番と遅番と中抜けが混ざった時点で、市販の勤怠システムは選び方が変わる

    フロント、清掃、調理、夜勤。同じ館内で働いていても、勤務の形がここまで違う職場はそう多くありません。朝6時台に入って昼で上がる人、15時から入って翌朝まで残る人、昼の休憩が3時間空く中抜けの人が、同じ月の同じシフト表に並ぶ。

    そこにパート、派遣、清掃の委託スタッフが混ざります。雇用形態が違えば、打刻させる相手も、労働時間として数える範囲も変わる。表計算ソフトで組んだシフト表と、実際にタイムカードに刻まれた時刻が、月末に合わない。総務が一人で突き合わせている宿は珍しくないはずです。

    この記事では、宿泊施設で実際に詰まるポイントを「打刻方法」「シフト作成」「料金の単位」の3点に絞り、公開料金のあるクラウド勤怠3社(ジョブカン勤怠管理、KING OF TIME、HRMOS勤怠)を同じ物差しで並べます。人数を掛けた合計額は出しません。宿によって在籍数も雇用形態の内訳も違いすぎて、掛け算の例は判断の役に立たないからです。

    宿の勤怠が崩れるのは、だいたい打刻の場所とシフトの作り方

    崩れ方には型があります。

    ひとつは打刻の物理的な問題。事務所にしかタイムレコーダーがないと、清掃スタッフは客室階から事務所まで往復することになり、実際の作業開始と打刻時刻がずれる。かといってスマホ打刻に切り替えようとすると、今度は地下の厨房や離れの棟で電波が入るかという話になります。館内のどこで、誰が、何で打刻するのか。これを先に決めないとシステム選びは進みません。ICカードリーダーを置くのか、スマホでやるのか、顔認証のような端末を使うのか。宿の建物の形が、そのまま要件になります。

    もうひとつはシフト作成。宿泊業のシフトは、稼働率の見込みと、スタッフの希望と、有資格者の配置がかみ合わないと組めません。希望を紙やメッセージアプリで集めて総務が手で並べ替えている限り、何を入れても作業量は減らない。希望収集の段階からシステムに乗せられるかどうかが分かれ目になります。

    そして料金の単位。勤怠システムの多くは「1人あたり月額」で課金します。ここで効いてくるのが、宿特有の在籍構造です。繁忙期だけ入るパート、週1回だけの清掃応援、休職中のスタッフ。この人たちを課金対象に数えるかどうかで、同じ単価でも請求は変わる。単価の数字だけを見比べても意味がなく、「誰が課金対象か」「最低料金があるか」まで確認して初めて比較になります。

    なお、変形労働時間制やみなし残業の細かい設定可否は、3社とも公開情報だけでは判断できません。宿泊業で1か月単位・1年単位の変形労働時間制を敷いているなら、契約前にその設定画面を見せてもらうのが早い。ここは営業に直接聞くべき項目です。

    料金の単位が3社とも違う

    ジョブカン勤怠管理は、機能を選んで積み上げる方式です。出勤管理・シフト管理・休暇申請・工数管理の4プランがあり、1プランなら1ユーザーあたり月額200円、2プラン300円、3プラン400円、4プラン全部で500円(いずれも税抜)。使う機能が増えるほど単価が上がる構造になっています。つまり「出勤管理だけでいい」という宿と「シフトも休暇申請も回したい」という宿で、同じシステムでも支払う額が2.5倍変わるということです。

    最低料金は月2,000円。ユーザー単価×在職スタッフ数がこれを下回る場合は2,000円が請求されます。小規模な宿だと、人数が少なくてもここが下限になる。課金対象の扱いも明示されていて、グループ管理者・全権限管理者は課金対象外、休職者は課金対象、退職処理を済ませた人は対象外です。総務担当者を管理者として登録するなら、その分は乗らない計算になります。無料プランもあり、表示スタッフ10名まで・閲覧できる勤怠データは過去30日まで・API連携不可・一部の印刷やダウンロードが不可という制限つき。過去30日しか遡れないので、年単位の集計や労基署対応を考えるなら試用の位置づけです。

    KING OF TIMEは逆の発想で、全機能込みで1人あたり月額300円の一律です。初期費用は0円、30日間の無料体験があります。機能を足しても単価が動かないので、導入後に「シフト機能も使いたくなった」となっても請求は変わりません。打刻手段はICカード、生体認証、スマホ、入退室管理との連携まで揃っていて、館内の複数箇所に打刻ポイントを作りたい宿とは相性がいい構成です。最低利用人数はトップページに制限がない趣旨の記載がある。税込か税抜かは明記が見当たらないので、見積りで数字を確定させる。

    HRMOS勤怠(株式会社ビズリーチ)は無料枠が広い。登録人数30名以下なら完全無料で、従業員が31名以上いても登録を30名以下に抑えていれば無料のまま使えます。31名以上を登録する場合は1人あたり月額100円(税抜)から。有料オプションが1人あたり月額+100円/+50円で用意されていますが、どの機能がどちらに対応するかは公式の記載から対応関係が取れないため、必要な機能がオプション側かどうかは問い合わせで確かめてください。機能は勤怠管理、シフト管理、有給管理、日報、スマホ打刻。

    サービス1人あたり月額最低料金・無料枠シフト作成打刻方法
    ジョブカン勤怠管理1プラン200円/2プラン300円/3プラン400円/4プラン500円(税抜)最低2,000円/月。無料プランは表示スタッフ10名まで・勤怠データ過去30日のみあり(希望収集・自動作成)ICカード/スマホ/顔認証ほか
    KING OF TIME300円(一律・全機能)初期費用0円、30日間無料体験ありICカード/生体認証/スマホ/入退室連携
    HRMOS勤怠31名以上は100円〜(税抜)。有料オプション+100円/+50円登録30名以下は完全無料。無料お試しありありスマホ打刻

    で、結局どれを選ぶか。登録30名以下で、やりたいことが出勤簿とシフト表の作成に収まるなら、HRMOS勤怠の無料枠で始めるのが一番損がありません。機能を追加するたびに単価が上がるのを避けたい、あるいは館内の複数箇所にICカードリーダーや生体認証の打刻ポイントを置きたいなら、全機能一律300円のKING OF TIME。使う機能だけに払いたい、将来的に給与計算や労務まで同じシリーズで揃える構想があるなら、ジョブカン勤怠管理です。

    判断がつかないときは、無料で触れる範囲が一番広いところから試すのが早い。KING OF TIMEの30日間無料体験、HRMOS勤怠の無料枠、ジョブカンの無料プランと、3社とも金を払う前に画面を見られます。

    入れる前に決めておくこと

    打刻ポイントを館内図の上に置いてみる

    フロント、バックヤード、清掃控室、厨房、別館。スタッフが業務を始める場所と終える場所を書き出して、そこに打刻手段を置けるかを考えます。スマホ打刻で統一するつもりなら、電波が届かない場所がないか歩いて確かめる。ICカードにするなら、リーダーを何台買うかが初期費用になります。この作業を先にやっておくと、営業との商談が「うちはこういう建物なんですが」から始められて速い。

    誰を登録するかを決める

    清掃を委託業者に出している場合、その人たちは自社の勤怠管理の対象ではありません。派遣スタッフも、勤怠の管理主体は派遣元です。ここを整理しないまま全員を登録すると、課金対象の人数が実態より膨らむ。逆に、HRMOS勤怠のように登録人数で無料枠が決まるサービスでは、この整理がそのまま料金に直結します。

    清掃業務そのものの進捗管理は勤怠システムの役目ではないので、そちらは客室清掃の管理アプリのような専用ツールの領域になります。混ぜて検討すると要件が膨らんで決まらなくなるため、分けて考えたほうがいい。

    今のシフト表の作り方を書き出す

    誰が、いつ、何を見ながら、どれくらいの時間をかけて組んでいるか。希望をLINEで集めているのか、紙で出してもらっているのか。この工程をシステムに載せ替えられるかどうかが、導入後に楽になるかの分かれ目です。3社ともシフト作成機能を持っていますが、希望収集の方法や自動作成の挙動は実際に触らないとわかりません。無料期間中に、来月分のシフトを本気で1回組んでみてください。

    勤怠だけ直しても、宿の手間は全部は減らない

    勤怠システムは労働時間の記録と集計の道具であって、予約や客室の管理とはつながりません。PMSと連携させて稼働率からシフトを自動生成する、といった話をする業者がいたら、それは別のシステムの機能です。

    宿の事務作業のうち、どこが本当のボトルネックかは施設ごとに違います。月末の勤怠集計に3日かかっているなら勤怠システムの出番ですが、OTAごとの予約転記に時間を取られているならPMS・サイトコントローラーのほうが先。アレルギー情報が厨房に伝わらず毎回電話で確認しているなら、アレルギー対応の情報共有が先です。順番を間違えると、入れたシステムが使われないまま契約だけ残ります。

    勤怠に絞って言えば、効果が出るのは月末の集計と、労働時間の実態把握。特に後者は、変形労働時間制を敷いている宿ほど効きます。誰がどれだけ働いたかが日次で見えるようになると、シフトの組み方自体が変わる。

    まずやることはひとつ。今のシフト表を1週間分だけ手元に出して、予定していた時刻と実際の打刻がズレた回数を数えてみてください。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. 10室くらいの小さい旅館でも入れる意味ある?

    A. 登録人数が30名以下ならHRMOS勤怠は完全無料で使えるので、小規模宿ほど導入のハードルは低くなります。

    Q. 清掃を外部委託してるんですけど、その人たちも登録するんですか?

    A. 委託業者のスタッフは自社の勤怠管理の対象ではないので、登録不要です。

    Q. うち変形労働時間制なんですけど、3社ともちゃんと対応できるんですか?

    A. 公開情報だけでは3社とも設定可否を判断できないため、この点は各社の営業に直接確認する必要があります。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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